活動報告

2011年6月18日 「自殺予防ワークショップ in和歌山」 若い命・再び光をつかむまで。今和歌山から

2011年06月18日(土)

東日本大震災で被災されました皆様に当法人一同、あらためまして 心よりお見舞い申し上げます。
2011年6月18日「第2回 自殺予防ワークショップin和歌山」は和歌山市勤労者総合センター文化ホールにて開催しました。

今回の自殺予防ワークショップは東日本大震災を受け、一部内容を変更、第1部を「自然災害の子供の心理~被災経験者として、専門家として~」、神戸出身の臨床心理士、厚坊氏による講演を行いました。

16歳の時に阪神淡路大震災で被災、自宅は倒壊、大切な人を失いました。 被災した子供たちの心理を考えます。

自殺予防ワークショップ in和歌山

子どもは怖いことが起きた!地震で揺れた! 家から逃げた!⇒大人はピリピリしている…甘えちゃいけない…我慢しよう!⇒いつまでも変わらない状況…僕のせい?… 怖いよ…と大人のように上手に口に出して恐怖を整理・説明したりすることができません。
全ての子供は、「周囲からの声掛け」「手助け」「まなざし」「愛情を得ること」で⇒「辛さ」「苦しみ」「喪失」「恐怖」を克服する力を発揮します。

この経験を自分のものに変えること⇒生きる力へと繋がります。

今を生きる子供にはたくさんの可能性があり、いつかその経験を大きな力に変えられる長期的な支援が必要です。

人は必要とされることで大きなパワーを発揮します。

子どもに役割を与え、全うすることで自信がつく。

そのような周囲の支援があってこそ成長に繋がります。

私たちができること⇒被災地の支援、何らかの専門的活動・ボランティア、被災地への支援・応援、募金・メッセージ、救援物資。

和歌山でできること⇒避難民への援助、自分たちの被災に備えること、被災した瞬間を生きたものとして経験を語り継ぐ、被災地で生産されたものを食べる、日本を元気にする!

後半は厚坊氏の被災時の話となりました。震災数時間後、家族や近所の方々にがれきを掘り起こされて救助された事、悪夢のような景色の中、自身も救助を無我夢中で手伝った事。

被災後の変化していく日々の生活。

がんばろうKOBEの言葉に自分は一人じゃないんだと励まされたこと。

最後に、震災を経験してよかったとは一度も思ったことはない。

今でも経験なんてしたくはなかったと思う。

ただ大震災を経験しなければ、臨床心理士となり、こうやって多くの大切な人に出会っていなかったのだ、と話が結ばれました。

自殺予防ワークショップ in和歌山

第2部は「子もの心は今…そのSOSを聴くために」児童思春期の精神医学を専門とされる郭麗月先生(桃山学院大学社会学部福祉学科教授・心斎橋心理療法センター主宰)の招待公演でした。
15歳~30歳の死因を5歳区切りでの見た場合、常に1位か2位は自殺であるという重い現実があります。年間1000人近くが亡くなっています。
最近の児童思春期外来の特徴として従来の疾患単位で捉えにくい状態像である不登校・ひきこもり・摂食障害等の増加や、男女比の接近(以前は男子が多)等が挙げられました。

また、背景には
(1)環境の変化として
①家庭機能の弱体化(成熟していない親)
②管理の浸透(マクドナルド化、ITなどによる画一化)
③地域社会の変容(都市化した生活空間・プライバシー重視)
が挙げられ、

(2)子供の変化としては
①実感の欠如
②自発性の低下
③字空間の狭小化
④自己表現力の低下の傾向
がみられるとのことでした。

子どもの心を育むものとして大人に求められることとして
①人生を肯定できる
②子供への関心、保護と見守る(干渉しない)ことのバランスを保つ
③子供に限界設定を示せる

社会に求められることとしては
①親子関係の支援(親子が安心して向き合えるためのサポート)
②地域社会の復活(代行)斜めの人間関係を作る
③子供の居場所作⇒空間的(戸外の健全なたまり場)、時間的(立ち止まる時間、無駄な時間)、心理的(異年齢集団、大人と話せる場所)
が挙げられました。

また、見守りポイント
①自然な笑いがあるか(周りに合わせて無理に笑っている場合もありますので注意が必要です)
②口数が以前より甚だしく減っていないか(その子の以前と比べて大きな差があるか)
③小さなミスや小さな怪我が続いていないか。

小さな病気にかかりやすくなっていないか(疲れているサインかもしれません。

休養することで心の健康も取り戻せることがあります)が示されました。

当日は朝から小雨で、開始直前には大雨となる悪天候にもかかわらず、和歌山全域から沢山の方に参加していただきました。

お礼申し上げます。以下はアンケートの結果です。
以下にアンケートの結果を掲載いたします。

  とても良かった まあまあ良かった どちらでもない あまり良くなかった 良くなかった 無記入 合計数 無提出
 Q1,今日の招待講演は
いかがでしたか
 19  1  0 22  17 
Q2、 今日のワークショップは いかがでしたか  15  22 17 
  とても思った 思った どちらでもない あまり思わなかった 思わなかった 無記入 合計数 無提出
 Q3,実際に自殺予防に携わってみたいと思いますか 6  10 0 22 17 
   行っている 以前行っていた  どちらでもない  ほとんど経験がない  やっていない  無記入  合計数  無提出 
 Q4,自殺予防に携わったご経験はおありですか 7 4 2 22  17
Q5,ご感想・ご意見・・・

・興味深く聞かせていただきました。厚坊先生ありがとうございました。郭先生の話を聞いて、私の身の回りでできることを実践できたらと思いました。

・今回初めて自殺予防についてのお話を聞かせてもらいました。以前身近な人を含め知り合いが立て続けに3名自殺したことがあり、その時の悲しかった気持ちを思い出しました。

その時には自殺は止められないと思い込んでいましたが、今回のワークショップに参加し、止められるかもしれないと元気づけられました。ありがとうございました。

・入所児童支援や障害者の方々の支援を行っていますが、支援者のスキルアップの為にこのような企画を県内で実施していただきありがたいです。

・支援が必要な人を目の前にした時、どのような事が出来るだろうかということを考えるきっかけとなりました。

・ありがとうございました。子どものSOSに気づくことは難しいように感じましたが、普段からの声掛けや見守りが大切だと分かりました。

本日は大変勉強になりました。また、このような機会をより多く作っていただきたくお願いいたします。有難うございました。

・自殺予防をひたすら考える日々でしたが、今日は生きる力を引き出す、支えることの大事さを学ばせて頂きました。

・エネルギーをいただいたワークショップでした。ありがとうございました。

・こころのSOSとして不登校や引きこもりの問題と絡めての企画などがあれば勉強になると思いました。

・厚坊先生の震災の実体験の話はその時の状況などもわかりやすく話してくれとても聞きやすかったです。

・司会の星野先生のお話も聞きたいと思いました。

紀北事務局

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