平成22年10月2日、奈良女子大学の記念館において「いのちの時代を迎えてのメンタルヘルス活動」と題され、信州大学病院精神科メンタルヘルス外来専任医の巽信夫博士による基調講演の後、「自殺対策の現状」についてのシンポジウムが行われました。
シンポジストとして、東が参加し、「日本における自殺対策の現状」を報告、当NPO顧問でもある中国の精神科医師、王紅欣氏は「中国における自殺対策の現状」を報告いたしました。フロアーからは、自分の自殺企図体験を語る参加者もおり、深くて重い内容となりました。
2010年2月11日(木) 9:30~16:30 心の安全パトロール隊養成講座
平成22年2月、和歌山市で『こころの安全パトロール隊養成講座』が開催されました。
保坂隆先生(東海大学医学部教授)が行う厚生労働省科学研究の一環です。
その後、保坂研究班フィールドとして和歌山県が抽出され、本講座の開催へと至りました。
講座名:第1回和歌山県こころの安全パトロール隊養成講座
日時:平成22年2月11日(木・祝)9:30-16:30
場所:和歌山県民文化会館特設会議場
講師:保坂隆先生(東海大学医学部教授)
企画の背景
平成21年度厚生労働科学研究費補助金(障害保健福祉総合研究事業)
研究課題名
精神障害および精神障害者に関する普及啓発に関する研究(H20-障害-一般-005)
参加者内訳 65名
教育職(教員・養護教諭等) 12名
福祉職(介護支援相談員・社会福祉士・PSW等) 9名
精神医療職(精神科医・臨床心理士) 10名
医療職(看護師・薬剤師等) 23名
その他援助職(電話相談員・内観研修所スタッフ等) 11名
※複数の資格を所持する参加者については、現在勤務している職場の所属先・職名から一番近いものを選びました。
評価方法
1 講座前後で精神障害に関する知識を問うテストを実施(20点満点)
2 講座前後3カ月で、友人や知人を精神医療機関へ紹介した件数
結果
1 平均点が15点⇒18点へ上昇
2 無回答が17名を数えたものの、受診援助件数は25名と、有効回答数48名中50%を超えます。また受診援助数が減少した6名も、講座前3か月間で数件の受診援助が見られており、ある一定の援助件数は保たれています。
全参加者65名
△(変化なし) 17名
×(無回答) 17名
↓(減少) 6名
↑(増加) 25名
考察
本調査結果より、こころの安全パトロール隊養成講座を開催することで、こころの病気に関する知識が上昇すること、精神医療機関への紹介件数が増加することが示された。
つまり、こころの安全パトロール隊養成講座受講者の多くは、受講後に知識を生かして周囲のこころの病を持つ人に対し、適切な判断を行い対応を行っていることと思われる。
紀北事務局
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紀南事務局
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南和歌山医療センター内