お知らせ

こころの安全パトロール隊員養成講座特別篇コロナ後のメンタルトラブルと対応(2020年7月開催分)ご報告

2020年07月23日(木)




『こころの安全パトロール隊員養成講座特別編:コロナ後のメンタルトラブルと対応』 開催日時:2020年7月19日(日)14:00~16:00 のご報告です。

午前中のベーシックコースに引き続きZOOMによるオンライン開催でした。22名のご参加をいただき、県外からも5名のご参加がありました。多数のご参加ありがとうございました。

講師はおなじみ以下のお二人です。東睦広理事長(心のSOSサポートネット理事長 日本赤十字社和歌山医療センター精神科部長)益田充先生(日本赤十字社和歌山医療センター医師 外傷救急部/外科/精神科/国際医療救援要員)

コロナ緊急事態解除されたのに消えない不安、その不安がどのようなメンタルトラブルに発展するのか。またその対処法は。ということを主眼に置いての内容でした。

東理事長は和歌山での救急医療での極限のご経験から、益田先生は紛争地帯など命の不安と隣り合わせの現場で救援要員としてご経験から、いずれも一般人では経験することのない貴重な内容でした。

配信は午前中のベーシックコースと同じくみその商店街にある「わかやまNPOセンター」のご協力で安定したネット環境を使わせていただきました。

以下はご記入いただいたアンケートの集計結果です。

③講義の内容で一番印象に残ったのはどんな点

・医療にも格差が生じるということ。(難民キャンプ)

・知ることは守ること、経験は力になるというメッセージ

・サポーター支援できることとネットワークの重要性

・現地で医療をしていて、災害が起きたので仕事をした医療者と、益田先生のように災害医療がしたいと思ってはりきって勉強される方に温度差があったということです。私も正直震災の時のことは思い出したくないです、直接の被災者ではありませんが。

・コロナと共に生きることが、70年間難民でいる人たちと共通するメンタルが必要だということ。心の中にシンボルを持ち、つながりやすい人とつながって、心の支えにしていきたいと思います。

・「コロナを通して見える格差」新聞や報道で見るだけの遠い話ではなく、もっと身近なところのその存在に気付く努力をしないといけないと思いました。

・被災地の人々のストレスが溜まっているのは「状況が異常なだけで、反応は正常だ」という言葉。

・トラウマという異常な体験に遭って、解離などが出るのは正常な反応である点や、年代ごとの感じ方の差で「コロナごっこ」的な遊びをする子どもをこの反応の亜種と理解できること、情報は過多でも過少でもいけないこと、といった点が印象的でした。

・PFAについて知ったことで、専門的な知識がない私でも苦しんでいる人を支える方法を知ることができ、とても参考になりました。

・格差を意識しながら対応すること。知ることは守ること。支援者のセルフケア。チームサポート。心理教育の重要性。

・バングラディシュとパレスチナの話。チェックリスト専門医に繋げる活動。

・防衛反応には4種類あって、心身が反応するのはごく自然なことだと知り、自分自身に当てはまるところが多くあったので、気持ちが楽になりました。

・災害地における復興格差についてです。被災地は復興に向けて一丸となっているというイメージがあったので、何年かたって復興の度合いが変わってくることによる心理的な距離感があるというのは初めて気づきました。

・心の経験がトラウマになるのか、今後誰かを助けることができるかもしれない経験になるのか、その分かれ道は大きいと思いました。

●皆様からのご感想(ご所属や会社名など個人につながる部分は削除させていただきました。)

・貴重なお話を拝聴させていただきありがとうございました。メンタルケア支援の心構えができました。また、このような機会を作っていただければ幸いです。

・また、情報教えてください。ありがとうございました。

・貴重な機会をありがとうございました。資料を送っていただけたので、ノートをとらずに講義に集中できたので良かったです。

・コロナに関するメンタルヘルス、現場で最前線で対応に当たっておられる今回のお二人の声を、ぜひまた聞かせていただきたいです。本当に勉強になりました。

・人々のメンタル面をサポートしている人自身のメンタル面をどう正常に保っているのかの方法またはコツを知りたいです。本日は興味深いご講義ありがとうございました。

→ご質問へのご回答 「個人レベルでのセルフケア、家族や仲間とのつながり、それらを広げたネットワークやシステム、それらで支えられています」

・益田先生、東先生ありがとうございした。いろいろとやりたいことのイメージが頭の中に広がりました。また動き出そうと思います。益田先生、ぜひお力をお貸しください。トラウマの病理モデルだけでなく、レジリエンスやストレングスに焦点を当てた、サポートを考えていきたいです。

・今回のコロナでもストレス関連疾患が増えると予想されます。私の会社、○○で、看護師を登録し、ヘルパーさんへの喀痰吸引研修等行っていますので、チェックリストを利用し、専門医に繋げることなどに協力出来ればと思います。

・自分が本当に悪ければそれを改めるような対処をすればよいが、自分が悪くない場合は気に留める必要はない、という言葉が印象的でした。世の中、何でも人のせいにする人もいれば、必要以上に自分を追い込んでしまう人もいるのが事実です。この差は一体何なのでしょうか。改めて考えさせられました。今回はコロナ対応ということで、オンラインで企画頂き、どうもありがとうございました。貴重な休日となりました。

・海外や被災地などなかなか経験できない体験をもとに話してくださったので、とても現実味を感じました。今回の講義を聞いてメンタルヘルスにもさまざまな種類があって、心の病を抱える要因は人それぞれなんだなと強く感じました。これからそういう場面に出会ったとき、「見る」「聞く」「つなぐ」を意識して、心に病を抱える人の援助ができればなと思います。本日は本当にありがとうございました。

・本日はありがとうございました。長期休暇、制限ある生活での子供たちのストレスを危惧します。チェックリスト、サポート、楽しみを見つける、という対応が本当に必要だと思います。安心テクニックをやさしくした方法を学校現場の皆さんに知ってもらえるといいですね。